任意整理をしたいと思っても、その後の生活はどうなってしまうのか?
様々な制限があって生活が一変しちゃうんじゃないかと不安になりますよね。
結論としては、任意整理をしても普通に生活を送ることができます。
とはいえ、ブラックリストに登録されるためローンを組んだりすることができないので影響が全くないわけではありません。
そこで
- 本当にローンは組めないのか?
- アパートの引っ越しなどは大丈夫か?
- スマホの購入はできるのか
- パスポートは取得できるのか
- 家族には影響ないか
など、任意整理後の生活への影響について、私の体験談をもとにお話できればと思います。
目次
任意整理をしても普通の生活を送れる
先ほども伝えたように、任意整理をしたからといって生活への影響はほとんどありません
就職もできるし、旅行だって行けます。
影響があるのは、一定期間ブラックリストに登録されてしまうので、新たにクレジットを発行したりローンを組んだりすることができなくなるだけです。
でも、ブラックリストが一生続くわけではありません。
期間が過ぎれば、クレジットカードを発行したりローンを組むことも可能になります。
任意整理後の生活で気になるところ
住宅ローンは組めるの?
調べてみると任意整理中でも審査に通った事例もありますが、基本的に住宅ローンの融資を受けることはほぼ不可能と考えるべきです。
私は任意整理をしてから4年目に、住宅ローンの審査をしましたが、見事に撃沈しました。
ブラックリストが解除されるまでは自己資金を貯めるのに専念するべきだと思います。
車を購入することはできるの?
任意整理をした後は、住宅ローンと同じく車もローンを組むことは不可能です。
ただ、絶対に購入できないわけではなく、以下の3つの方法で購入できる可能性があります。
- 家族名義でローンを組む
- 現金一括で購入する
- 自社ローンを利用する
ただ、無理して購入し借金の返済が滞ってしまっては意味がありませんので、定期的に車のメンテナンスをし少しでも長く乗れるようにすることが大切でしょう。
デビットカードは作れるの?
任意整理をすると信用情報機関に事故情報として登録されてしまいますので、クレジットカードを新規契約しようとしても審査に通りません。
しかし、デビットカードであれば信用情報に関係なく発行することができます。
アパートを借りることはできる?
不動産会社は、信用情報を確認することができませんので、基本的にアパートの審査に影響はありません。
ただ、アパートの審査で保証会社が必要になる物件が増えてきており、中でも信販系保証会社が条件になると問題になってしまいます。
信販系保証会社は、信用情報機関に加盟しているため、審査の際に任意整理をした事実がわかってしまう可能性があるのです。
そのため、信販系保証会社以外の物件を探すしかありません。逆に、そこさえ注意すればアパートを契約することはできます。
スマホの購入はできる?
スマホを購入することはできますし、現在使用しているスマホを任意整理の対象にしなければ、使い続けることもできます。
しかし、問題となるのが購入方法です。
スマホを一括で購入するのであれば問題ありませんが、分割払いとなると信用情報機関のチェックが入るため、審査に通らない可能性がでてきます。
ただし、任意整理をしていても分割購入の審査に通った事例は多くあるのでチャレンジする価値は十分にあります。
パスポートを取得して海外旅行には行ける?
パスポートも取得に信用情報は関係ありませんので取得することはできますし、渡航に制限があるわけでもありませんので、海外旅行に行くこともできます。
ただ、クレジットカードが使えないなど、気をつけたいポイントもあるので、詳しくはこちらを参照してください
ETCカードを作ることはできるの?
クレジット機能つきのETCカードを新たに発行できなくなるだけでなく、 ETCカードを任意整理の対象にしていない場合でも、更新のタイミングで使用できなる可能性があります。
ただし、高速道路会社が発行しているETCパーソナルカードなら発行することができます。ETCパーソナルカードは、利用した料金を翌月に銀行口座から引き落としされる後払いの仕組みになっているが、クレジットカードとは違い保証金を事前に預ける必要があります。
多少の使いづらさはありますが、ブラックリストが解除されるまでの代用として利用する価値はあるでしょう。
生命保険には加入できる?
生命保険は、もちろん加入することができますし、現在加入している保険も解約する必要もありません。
そもそも、生命保険はお金を借りわけではないので任意整理をしてブラックリストに登録されていても関係はないのです。
年金がもらえなくなることはない?
任意整理をしても年金が貰えなくなることはありません。
そもそも任意整理では、個人の資産を差し押さえるようなことはありませんし、国民年金や厚生年金、共済年金などは法律で守られていますので安心して貰うことができます。
任意整理後の生活で2つの大切なこと
それは「返済を滞らないこと」「新たな借金をしないこと」です。
例えば、ギャンブルで作った借金を任意整理したとします。任意整理をすると月々の返済が減り金銭的に少し余裕がでてくるので、またギャンブルにお金を使ってしまうかもしれません。その結果、借金の返済が滞ってしまい、新たに闇金などから借金をすることになりかねません。
任意整理後の返済を2回滞納すると、和解が決裂し貸金業者から一括請求されると言われています。それだけでなく、財産の差し押さえになる可能性もあり、最悪の事態になってしまうかもしれません。
そうなると、もう残された道は自己破産しかないでしょう。
せっかく任意整理をしたことが無駄になってしまいます。
生活をするうえで、病気や冠婚葬祭など急な出費は必ずあります。しかし、そういったことを踏まえて、月々の収入の中からやりくりしていくしかありません。
まとめ
任意整理後の生活が少しはイメージできたでしょうか?
任意整理をしても日常生活にはほとんど影響がありません。借金で苦しみ悩む日々から抜け出し、当たり前だった生活に戻ることができるでしょう。
ただ、一定期間はブラックリストに登録されるので、クレジットカードを発行したりローンを組んだりできませんので、大きなお金が必要になるときは不便に感じます。
でもそれだけです。
逆に、ブラックリストに登録されている期間は自分の生活を見つめ直し、借金をしなくても生活できる環境を構築するチャンスです。
借金をしっかり返済し、2度と同じ過ちて苦しむことのないように、とにかく頑張るしかありません。
そうすれば、いい経験だったと笑える日がきっと来ます。
私もそうでしたから。
今回説明した以外のことでも、弁護士さんに相談すれば、必ず力になってくれます。勇気を出して一歩踏み出してみましょう。